一回戦 第1試合 安藤美鳥VS三津橋ひかる

 

試合前、三津橋の控え室から...

 

...あの、高原さんがセコンドに付いて下さるんですか?

 

んー、常務が今日はオフだから、会場あたりに遊びに行くようにって...

で、みんなして、ゾロゾロ来ちゃった。

まあ、三津橋も、初めてよそのリングに上がるのに、セコンドがサカキと谷川だけじゃ心細いんじゃないかと思ってね。

 

じゃあ、越川・さんの方には...

 

うん、しらはが行ってる。

ああ、でも、そしたらさ、凄い事になっちゃった。

しらはが越川のセコンドに付く、って言ったら、晶が、押忍、自分もお手伝いします!

で、晶には...

 

もれなくノリコさんが付いてくる...

 

もう、ブレードライナーズ勢揃い。

元々、越川のセコンド、誰が付いてたんだっけ?

きっと、控え室の隅っこで震えてるわよ。

 

まさか、巻島さんまで...

 

もちろん、来てるわよ。

でも、まきな、セコンドに付けらんないじゃない。

あ、それでも、あたし一人じゃ足りないって言うんだったら、呼びに行かせるけど...

 

とんでもないですっ!

皆さん、観に来ていただいただけでも感激なのに...

 

三津橋さ、ちょっと緊張し過ぎてない?

 

...はい?

 

これから試合なんだから、しっかりリラックスしなさいよ。

 

はいっ、三津橋、しっかりリラックスしますっ!

 

scene #1

試合開始のゴングと同時にひかるが跳んだ。

先制のドロップキック。

このサイズにして、このスピードとジャンプ力。

ひかるは、ただのパワーファイターではない。

参加選手中、最速を誇る安藤にもひけは取らない。

トップレスラーも羨む、ひかる、抜群の身体能力。

オープニングから、強烈なパフォーマンスを見せつける。

ただ、越川が呟いた。

「ああ、こりゃ、三津橋の負けだわ...」

scene#2

 

ドロップキックで先制を取られるも、一瞬の隙を逃さずフライングヘッドシザーズを仕掛ける安藤。

両足が三津橋の首を捕らえ、その体をマットに叩き付けた!

「さぁ、勝負はまだまだこれからだよっ!」

scene#3

 

安藤の軽快なフットワークと高さのある飛び技に

翻弄される三津橋。

「ああもうチョコマカしないでよっ!」

相手のペースに飲まれまいとするも、流石に焦りの色が

浮かんでいる。

「これで、決まりだぁっ!」

それを見透かしたか、棒立ち状態の三津橋めがけ、

安藤が浴びせ蹴りを放った!

スピードの乗った一撃が顔面を捉える!

しかし、三津橋はその一撃を受け止め、逆に安藤の体を

ガッチリと捕らえていた!

「う、嘘ぉっ!?」

「よぉし、やぁっと掴まえたぞっ!!」

会心の一撃を受け止められ、動揺する安藤。

「今度はこっちの番だからねっ!!」

軽量の安藤を軽々と担ぎ上げると、

リング中央で仁王立ちになり、タワーブリッジへ!

参加選手随一のパワーが唸りをあげる!

 

画像を差し換えました

前の画像は、ここ

scene#4

 「ブレイクっ!」

 必死にもがいたのが功を奏したのか、安藤の手がトップロープを掴む事に成功した。

 「ハァッ、ハァッ、ハァッ…」

 (あのまま極められ続けてたら、ギブアップするしかなかったかも…)

 痛む背を庇いながら、安藤は、三津橋のポテンシャルの高さをまざまざと感じ取っていた。

 (…さすがは三津橋さん。正面から闘り合ったら、ボクじゃパワー負けしちゃう。でもッ!)

 ようやく三津橋のタワーブリッジから脱出した安藤。

 今度は逆に得意のヒット・アンド・アウェイの攻撃で、三津橋の下半身にターゲットを絞る。

 安藤のローキックが的確に三津橋の左足を捉えていく。1発、2発…3発。

 「くっ、このっ!」

 ガードが間に合わない。

 (この娘のスピード、予想・以上っ…。)

 半分はガード出来るが、残り半分は確実に自分にダメージを与えている。

 三津橋は、安藤のスピードに内心、舌を巻いた。

 持ち前のスピードを活かし、蝶の様に舞い、蜂の様に刺す攻撃を繰り返す安藤。

 (もう少し…もう少しで!)

 そして…チャンスは来た!

 「ボクは…ボクは負けないッ!」

scene#5

 ローキックの嵐の中、シャイニングウィザードに沈むのか、三津橋?

 しかし、突然、三津橋の剛腕が嵐を切り裂く。

 AXBOMBER!

 三津橋、ただ一撃で試合を押し戻す。

scene#6

 アクスボマーにダウンする安藤。すかさずフォールに入る三津橋。

 カウントは・・・2、99!!

 先ほどのシャイニング・ウィザードのダメージが、思いのほか大きかったのかボマーのヒット点がわずかにズレていた様だ。

 ジャストミートはまぬがれたとはいえ、立つのがやっとでフラフラの安藤。

 「勝てる!」そう確信した三津橋はもう一度アクスボマーの体勢。

 「次は確実に仕留める!」消耗しきった安藤の喉元に三津橋の豪腕がインパクト

する瞬間・・・!

 それは一瞬の出来事だった。

 大振りになったボマーを避けると安藤は、その腕を取り三津橋の背中に飛び乗ると、首と肩をロックし決め技のライムレモンショックホールドを仕掛ける!

 普段の三津橋なら、安藤の体重位なら難なく押し返せるのだが、ローキックのダメージがまだ残っているのか脚に力が入らない!

 「これでどぉーだぁぁ!」締め上げる安藤。

 「くうぅぅぅ!」耐える三津橋。だが徐々に限界が迫っていた。

 「耐えてる!?だけど!」さらに締め続け、三津橋を追い込んでいく。

 「ぐ、あぁぁぁぁぁぁぁ!!」限界を突破し、ここで無念のギブアップ!

 

 

9分42秒

○安藤みどり ライムレモンショックホールド 三津橋ひかる●

 

 


CINDRELLA TOURNAMENT に戻る